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クラランスがオリジナルマッサージオイルを開発し、エステ施術を始めてちょうど10年。
そんなクラランスの拘りのマッサージオイルは勿論今も健在ですから、気になる方は、美容関連のブログやサイトで調べてみられてはいかがでしょうか。
当時のクラランスが持っていたのは、自社開発のマッサージ用オイルだけだったのです。
創設者のジャック・クルタン・クラランスが、自らの理学療法士としての知識と経験を活かし、悩める女性に幸福をプレゼントするために開いた空間だったそうです。
ですから、当然今のようなフェイスケアのためのコスメなどは取り扱っていません。
加えて、クラランス自体が、誰よりもお客様主義を貫いていたスタッフでしたから、一度関わったカスタマーへのフォローアップも大切にしていたんですね。
しかし、クラランスのマッサージオイルの高価は、その品質もさる事ながら、テクニックこそが重要でした。
実はクラランスはその頃には100パーセント有り得ないと言われていた100パーセント植物性のマッサージオイルを編出す事に成功していたのです。
いくらクラランスのオイルを買って、自分でマッサージしたところで、そう安易にその効果が得られるというものではなかったんですよね。
結果、余りの要望の多さに、ついにクラランスは、このマッサージオイルを市販する事を決意。
そうなると、いくらマッサージオイルが売れても、サロン自体の売り上げが下がるから大変だわねぇ。
そこは女性を美しくするための機能回復トリートメントを施してくれる今でいうエステサロンですね。
そこで、まずは自分たちが施している技術を、何とか自宅でも出来ないかと、部分的に改良しました。
でも、そんなクラランスの前身は、パリの街角にオープンした1軒のマッサージセンターだったそうですよ。
まあね、自宅で出来るとなれば、わざわざ沢山のお金と時間を使ってクラランスのサロンまで来なくなる人も増えるでしょう。クラランスと言えば、今や世界中で愛されるスキンケアコスメのブランドですよね。
ですから、オイルを塗ってマッサージしたところで、センターで受けるのと同じような効果効能が得られる確率は非常に低かったのです。
そこで、このマッサージオイルが家庭に持ち込まれる事によって、従来のような充実したフォローアップが難しくなるのではないかという問題点も抱えていました。

クラランスがオリジナルマッサージオイルの市販を長年躊躇していた理由。
今でこそ、多くのコスメブランドやエステサロンが取り組んでいるサービスの数々ですが、50年近くも前の話となると、きっと画期的な事だったのでしょう。
それは、このマッサージオイルの誤った使い方が広まり、効果を得られない女性が溢れかえる事が、クラランス自身、絶対に嫌だった事に他なりません。
なんて、クラランスは身勝手な事で頭を悩ませていたのではありませんでした。
ついにクラランスはスキンケアブランドとして、自社のオイルを一般発売する事に決めました。
しかも、そのオイルが肌に与える効果は並みではなかったらしく、たちまちパリジェンヌの大きな話題を集めました。
しかし、このマッサージオイルがそんじょそこいらのマッサージオイルじゃなかったんだなぁ、これが・・・。
そして、クラランスのマッサージオイルを購入してくれた人を把握し、しっかりとサポートする事にしたのです。
ブランド側の不安や躊躇いとは裏腹に、パリジャンヌたちにとっては、待ちわびた決定です。
けれど、何せ熟練の技を身に付けた者だけが使う事を許されていたようなオイルですからね。